

COLUMN
M&Aコラム
2026.03.04
【事例インタビュー】スタッフの未来を切り開くM&A。株式会社ダルマプロダクション 代表取締役 古賀慎一氏
2025年12月、「Osteria Urara(オステリアウララ)」をはじめとした独自のコンセプトを持つ飲食店舗を東京・横浜・福岡に展開するコダルマ商店株式会社(及び子会社の株式会社ダルマプロダクション)は、飲食大手のGYRO HOLDINGS株式会社とのM&Aを実行し、同社の傘下に入りました。
今回のインタビューでは、株式会社ダルマプロダクションの代表取締役である古賀慎一氏に、M&Aに至ったきっかけや当時の心境を赤裸々にお話いただきました。

Q.M&Aを検討したきっかけを教えてください。
古賀氏)一番のきっかけはコロナでした。創業して以来「流行る飲食店を作る」ことに注力して邁進してきましたが、飲食業界全体が大きな打撃を受ける中で、はじめて「この先どうしていくべきなのだろう?」という出口戦略について冷静に考えるようになりました。
それまでは将来のことはあまり考えておらず、ひたすら目の前のことに集中してやっているという感じでした。コロナで色々なことがストップした影響で、一旦冷静になって将来を考える時間が出来た、というのは大きいきっかけでしたね。
当時は45歳だったのですが、50歳以降の人生設計を見据えたとき、一人でやりきる、廃業する等のパッと思いつく選択肢だけではなく、M&Aによる売却を検討してみてもいいかもしれないと思い至りました。
Q.初めてM&Aについて相談した時はどのような心境でしたか?
古賀氏)癖のあるサービスを展開していることもあり、元々は自分の会社が売れるとはあまり考えていませんでした。M&Aの知識もほとんどなかったため、最初は「軽く話を聞いてみよう」という程度の気持ちでした。しかし、面談を通してM&Aの段取りや自分の会社が売れる可能性などについて丁寧に教えていただく中で、次第に「これは意外と現実味があるのかもしれない」と考えるようになりました。
M&A Propertiesの中村社長は、M&Aを押し売りすることはなく「最後にYES/NOの判断はできますし、違和感があったらストップすることもできる。まずは現状把握からはじめてみませんか?」(※1)と寄り添ってポジティブな話をしてくれました。こうした面談での後押しもあり「まずは進めてみるか」と動き出しました。
(※1) M&A PropertiesのM&Aアドバイザリーサービスは、クロージングするまで手数料0円

Q.M&Aの譲受企業の選定において最も重視したことを教えてください。
古賀氏)何よりも「スタッフのためになるか」を重要視しました。元々、飲食は「人」が最も大事だと考えているので、現場で頑張ってきたスタッフが、M&Aの後に更に上のレベルへステップアップしていける環境があるかどうかを最優先にしていました。
また、「飲食をビジネスの数字だけで見ていないか」も重要でした。経営を行う以上数字は当然大切ですが、それだけではなく、現場の温度感も理解して、私たちの個性を尊重してくれるパートナーと一緒になりたいという想いが強かったです。
Q.最終的にはGYRO HOLDINGS株式会社とのM&Aに至りましたが、その決め手を教えてください。
古賀氏)GYRO HOLDINGS株式会社の根本寿一社長とは面識があり、穏やかな人間性と飲食に対する深い理解度には信頼を置いていました。
私たちの会社は個人商店の集まりのような組織だったので、仕組化・組織化が課題だったのですが、GYRO HOLDINGS株式会社はその足りない部分を全て埋めてくれる会社だと感じたことが決定的な理由になります。
Q.M&Aの一連のプロセスの中で大変なことはありましたか?
古賀氏)M&Aに関わる各種資料の整理にはかなり苦労しました。元々売却を想定した管理をしていた訳ではなかったので、過去のデータを遡る作業は想像以上に大変でした。一連のプロセスのスピード感も印象的で、デューデリジェンスや各種契約書の締結など、それぞれのフェーズが記憶に残らないほどの早さで様々なことが進んでいきました。
大変なことは多かったですが、仲介を担当してくれたM&A Propertiesのコンサルタントが常に伴走してくれたおかげで、私個人への負担はそこまで大きくありませんでした。プロセスの終盤では、毎日のようにLINEでやり取りを重ねていましたし、共に走り切った戦友のような存在で頼もしかったです。
Q.M&Aについて、スタッフの皆さんに伝えた時はどのような反応がありましたか?
古賀氏)大きな混乱はありませんでした。スタッフの給与体系や働き方については、GYRO社と事前にしっかりと協議して調整を重ねていましたので、自信をもってスタッフに伝えることが出来ました。その姿勢が伝わったのか、「社長がそう言うなら大丈夫だろう」と安心してもらえたようです。

Q.M&Aの実行後は何か変化がありましたか?
古賀氏)人生で初めて会議を毎週のように行う日々を過ごしています。最初は戸惑ったのですが、大きなグループの一員になったことで、マーケティング・法務・労務といった各分野のプロフェッショナルが社内にいてすぐに相談できる環境の強みを実感しています。
組織が大きくなった都合上、意思決定についてはスピード感が落ちましたが、ガバナンスが効いているというメリットもあります。組織として多角的な知見も得られていますし、総じてプラスの影響の方が圧倒的に大きいです。
Q.これから挑戦したいことや、今後の展望を教えてください。
古賀氏)現在はグループ全体の商品開発や業態開発に携わっています。既存店舗の改善は勿論、ダルマプロダクションが今後より発展していくように尽力したいです。将来的にはフランチャイズのモデルとなるような強い業態を作り、グループ全体に良い影響を与えられるような成果を出していきたいです。
Q.M&Aを検討中の経営者へアドバイスをお願いします。
古賀氏)「まずはプロに相談すること」を何よりもお勧めします。M&A実行後に、様々な方から「M&Aしてみてどうなの?」と聞かれ、将来について悩みを抱えている経営者は多いのだなと実感しました。プロに相談するメリットは「第三者の目線で中立の意見をくれる」ことにあります。
例えば、私のようにM&Aを実行した経営者であれば「M&Aやった方がいいよ」という意見が出てきやすく、一方でM&Aを考えていない経営者であれば「M&Aなんてやらない方がいい」という意見になりやすいので、経営者仲間だと経験の有無によって意見が極端になりがちです 。
一方、M&A Propertiesは「無理に売却を強要してくる」ことはなく、中立の立場で「今売るべきではないので、数年後に再検討しましょう」などの客観的な市場価値に基づいた提案をしてくれます。売る・売らないの判断をする前に、自社の市場価値・取り得る選択肢を知るだけで、経営の視野は格段に広がります。
相談は無料ですし、まずは悩みを聞いてもらう感覚で面談してみてはいかがでしょうか。
■飲食業界に特化したM&Aアドバイザリーサービス
株式会社M&A Propertiesでは2009年の創業以降、上場企業から数店舗の飲食企業まで多数のM&Aをサポートした実績がございます。物件探しや人材採用・FC本部構築などのM&A以外の知見も有しており、飲食業界のオーナーの皆様の想いに寄り添い、経営における最適な選択肢のご提案ができると自負しております。
直近では、弊社で監修した「AI株式価値算定ツール」も無料公開。最短1分での簡易的な企業価値の診断や、飲食業界に精通したコンサルタントによる無料相談など、最初の第一歩として利用しやすいサービスもご提供しております。
本記事を通して、飲食業界のM&Aについてご興味・ご関心のある方は、以下のお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

